Last modified: Thu Oct 03 13:26:11 JST 2013
最新の Gnus 5.11 や No Gnus を日本語環境で使うときに役に立つ設定で す。~/.gnus.el ファイルに書き込んでご利用下さい。古い Gnus 5.8.8 や Gnus 5.9 に関する情報は、このページの 旧版 で見つかるかもしれません。

Gnus の web サイト: http://www.gnus.org/

ご質問等の宛先:
(concat [60 121 97 109 97 111 107 97 64 106 112 108 46 111 114 103 62])

目次:

  • ○ 最新の Gnus を使おう!
  • ○ XEmacs では LANG=C で make
  • ○ MIME ではない日本語のメールのデコード
  • ○ 送信するニュース記事の encoding に 8bit を強制しない(?)
  • ○ 送信時に使う charset の優先順位の指定
  • ○ Message バッファを独立した frame にする
  • ○ グループパラメータの操作の一例
  • ○ gnus-other-frame コマンド
  • ○ POP before SMTP
  • ○ いろいろな色
  • ○ 不揃いな summary 行
  • ○ ヘッダを FLIM でエンコードする
  • ○ cl が load されないようにする
  • ○ 正しく digest フォワードができるようにする
  • ○ フォワードする記事ヘッダの整形
  • ○ 名前が日本語の添付ファイル
  • ○ 名前が日本語の添付ファイル (その2)
  • ○ charset の指定が無いパートをデコードして表示する

    ご注意: 憎むべき spammer に対抗するため、実在のメールアドレスの 表記に簡単な elisp の式を使っていることにご注意下さい。
  • ○ 最新の Gnus を使おう!

    なるべく最新の Gnus を使うことを強く勧めます。Gnus の開発には 世界中の多くの人が関わっていて、その内容は日々変化しています。 それは、ほとんどの場合に有用な改善であり、まれにバグが含まれて しまったとしても多くは次の日までに修正され、常に高い品質が維持 されているのです。まずは ding メーリングリストに参加しましょう。 英語が得意でなくたって気にする必要はありません。変な英語の文章 を投稿したからといって、それをからかったり非難する人はいません から大丈夫です。購読を申し込むには、本文に

    subscribe ding
    と書いたメールを以下のアドレス宛に送って下さい。

    (concat [100 105 110 103 45 114 101 113 117 101 115 116 64 103 110 117 115 46 111 114 103])

    または
    subscribe ding <youraddress@example.com>
    と書いて、記事の配送先を指定することができます。最新の Gnus の入 手には CVS を使うのが便利です。login と checkout のやり方につい ては、以下の web ページを見て下さい。
    http://www.gnus.org/distribution.html
    さて、この文章を読んで下さっている方のために、あまり一般的では ないメーリングリストの情報をお教えしましょう。本文に
    subscribe ding-cvslog
    または
    subscribe ding-cvslog Your Name <youraddress@example.com>
    と書いたメールを以下のアドレス

    (concat [100 105 110 103 45 99 118 115 108 111 103 45 114 101 113 117 101 115 116 64 103 110 117 115 46 111 114 103])

    に送ることによって、Gnus が CVS で変更されるたびに発信される log メッセージを受け取ることができます。

  • ○ XEmacs では LANG=C で make

    XEmacs はファイル最下端にある Local Variables: セクションの coding: 項で指定された coding-system を正しく処理することがで きません。そのため、特に日本語環境で byte-compile する際に Gnus のいくつかの .el ファイルに含まれている非 ascii 文字を誤っ てデコードして読み込み、それを元に .elc ファイルを生成してしま います。今のところ、多くは実害の無いものですが、環境変数 LANG を C にした環境で make を行なうことにより、coding: iso-8859-1 の指定については問題を回避することができます。

  • ○ MIME ではない日本語のメールのデコード

    MIME ではない日本語のメールを、ちゃんとデコードして表示させま す。Gnus はデフォルトでは iso-8859-1 でデコードするので、以下 のような設定が必要です。

    (setq gnus-group-charset-alist
          (cons '("^nnml:" iso-2022-jp-2) gnus-group-charset-alist))
          
    これは nnml の例です。nnmh や nnfolder でも、以下のように追加す れば使えるはずです。
    (setq gnus-group-charset-alist
          (append '(("^nnml:" iso-2022-jp-2)
    		("^nnmh:" iso-2022-jp-2)
    		("^nnfolder:" iso-2022-jp-2))
    	      gnus-group-charset-alist))
          
    グループ毎に切り替えることだってできます。
    ;; nnml:english.* 以外の nnml グループでは、MIME でないメールを
    ;; iso-2022-jp-2 でデコードして表示します。
    (setq gnus-group-charset-alist
          (append '(("^nnml:english\\." iso-8859-1)
    		("^nnml:" iso-2022-jp-2))
    	      gnus-group-charset-alist))
          
    グループの一つずつに対して設定したい場合は、グループパラメータの charset を使えば良いでしょう。

    なお、fj や japan のような主要な日本語のニュースグループでは、 MIME でない記事でもデフォルトで iso-2022-jp-2 が適用されますが、 それ以外のニュースグループについては次のように設定を追加すれば 良いでしょう。

    ;; nnml とニュースグループ local および sony をデフォルトでは
    ;; iso-2022-jp-2 でデコードして表示します。
    (setq gnus-group-charset-alist
          (append '(("^nnml:" iso-2022-jp-2)
    		("\\(^\\|:\\)local\\>" iso-2022-jp-2)
    		("\\(^\\|:\\)sony\\>" iso-2022-jp-2))
    	      gnus-group-charset-alist))
          
  • ○ 送信するニュース記事の encoding に 8bit を強制しない(?)

    筆者は宗旨を変えました (経緯)。 この項の内容は、旧版とは 大きく異なっています。Gnus は、送信するニュース記事のボディに 8bit encoding を強制する、と言うよりはむしろ shift_jis や utf-8 などの記事に 7bit encoding すなわち quoted-printable や base64 の使用を強制しないのだと解釈することができます。なぜな らば NNTP は 8bit のデータを通すことができるのです。さらに発展 して、正しく charset を明示するならば、日本語の記事の charset を iso-2022-jp に限定しなくても良いのではないでしょうか。

    一方、初期の SMTP は 7bit データしか通さない仕様でした。しかし、 今どきそんなサーバがあるのでしょうか? もっとも、今でもヘッダ に 8bit データを含むことは危険でしょうけれども。

    ただし、そのようなことを心配しなければならないのは、 `mm-coding-system-priorities' が 適切な値を持っていないか、iso-2022-jp (すなわち 7bit) で表現で きない特殊な文字や半角カタカナを含む日本語のボディをニュースで 送信する機会がある場合だけです。

    ニュースで送信した記事がメールでも配送される Gmane ニュースグ ループで、ボディに 7bit encoding を強制する必要があると思う人 は、以下を使って下さい。

    (eval-after-load "gnus-msg"
      '(let ((newrule '("^gmane\\.[^,]*\\(,[ \t\n]*gmane\\.[^,]*\\)*$"
    		    nil nil))
    	 (newcdr (memq (assq 'message-this-is-mail
    			     gnus-group-posting-charset-alist)
    		       gnus-group-posting-charset-alist)))
         (mapcar (lambda (elem)
    	       (setq gnus-group-posting-charset-alist
    		     (delq elem gnus-group-posting-charset-alist)))
    	     newcdr)
         (setq gnus-group-posting-charset-alist
    	   (nconc gnus-group-posting-charset-alist
    		  (cons newrule newcdr)))))
          

    Gmane だけでなく、すべてのニュースグループで、ボディに 7bit encoding を強制する必要があると思う人は、以下を使って下さい。

    (eval-after-load "gnus-msg"
      '(if (boundp 'gnus-group-posting-charset-alist)
           (let ((news (assq 'message-this-is-news
    			 gnus-group-posting-charset-alist)))
    	 (if news
    	     (setcdr news '(nil nil))))))
          
  • ○ 送信時に使う charset の優先順位の指定

    日本語には、ファイルの読み書きでは euc-jp や shift_jis を使う のに、メールやニュースでは伝統的に iso-2022-jp を使うという特 殊な事情があります。そのために、日本語の言語環境で Gnus を起動 すると `mm-coding-system-priorities' という変数に以下の charset のリストが登録され、

    (iso-8859-1 iso-2022-jp utf-8)
          

    メールやニュースで日本語のテキストに使われる charset は、この 優先順位で決定されます。日本語以外の言語環境でもこれを有効にし たい場合は、以下のように明示的に設定を行なって下さい。

    (setq mm-coding-system-priorities '(iso-8859-1 iso-2022-jp utf-8))
          
  • ○ Message バッファを独立した frame にする

    送信用の message バッファを独立した frame にします。info の例 と違うのは、複数の message 用 frame を開くことができること、送 信後またはバッファを kill した後で自動的に frame が消えること、 それに article バッファが常に見える状態になっていることです。 (2005年04月28日改定)

    Download the program which enables you to use multiple message frames.

  • ○ グループパラメータの操作の一例

    これはグループパラメータの操作に関する単なる例です。日本以外 の国や地域に住んでいる人が、fj や japan の記事は日本標準時で、 それ以外の記事は現地時刻で Date ヘッダを表示するようにします。

    (setq gnus-treat-date-local 'head)
    
    (setq gnus-parameters
          `(("\\`fj\\.\\|\\`japan\\."
    	 (gnus-treat-date-local nil)
    	 (gnus-treat-date-user-defined 'head)
    	 (gnus-article-time-format
    	  (lambda (time)
    	    (let ((ms (car time))
    		  (ls (car (cdr time)))
    		  (system-time-locale "C"))
    	      (setq ls (+ ls ,(- (* 9 3600)
    				 (car (current-time-zone)))))
    	      (cond ((>= ls 65536)
    		     (setq ls (- ls 65536)
    			   ms (1+ ms)))
    		    ((< ls 0)
    		     (setq ls (+ ls 65536)
    			   ms (1- ms))))
    	      (format-time-string "Date: %a %b %d %T %Y +0900"
    				  (list ms ls))))))))
          
    もし他の目的で `gnus-parameters' に何か設定してある場合には、そ の設定を行なった後で以下のように追加すれば良いでしょう。
    (setq gnus-parameters
          (nconc
           gnus-parameters
           `(("\\`fj\\.\\|\\`japan\\."
    	  (gnus-treat-date-local nil)
    	  (gnus-treat-date-user-defined 'head)
    	  (gnus-article-time-format
    	   (lambda (time)
    	     (let ((ms (car time))
    		   (ls (car (cdr time)))
    		   (system-time-locale "C"))
    	       (setq ls (+ ls ,(- (* 9 3600)
    				  (car (current-time-zone)))))
    	       (cond ((>= ls 65536)
    		      (setq ls (- ls 65536)
    			    ms (1+ ms)))
    		     ((< ls 0)
    		      (setq ls (+ ls 65536)
    			    ms (1- ms))))
    	       (format-time-string "Date: %a %b %d %T %Y +0900"
    				   (list ms ls)))))))))
          
  • ○ gnus-other-frame コマンド

    `gnus-other-frame' コマンドは、すでに Gnus が走っている場合は frame を pop up するだけの動作を行ないます。これを toolbar か ら実行できるようにしておくと、画面がたくさんのウィンドウで埋まっ てしまっている場合でも、確実に Gnus をディスプレイの表に出すこ とができます。以下は Emacs と XEmacs の両方で使える設定の例で す。~/.gnus.el ではなく ~/.emacs ファ イルに書き込んで下さい。

    (cond ((featurep 'xemacs)
           (setq toolbar-news-reader 'gnus)
           (setcdr (assq 'gnus toolbar-news-commands-alist)
    	       'gnus-other-frame)
           (setq gnus-other-frame-parameters
    	     '(width 80 height 48)))
          ((fboundp 'tool-bar-add-item)
           (tool-bar-add-item "gnus-pointer"
    			  'gnus-other-frame 'Gnus)
           (setq gnus-other-frame-parameters
    	     '((width . 80) (height . 48)))))
          
    加えて、このコマンドを gnuclient で起動させることもできます。

    現在のディスプレイに popup させる場合:

    gnuclient -batch -f gnus-other-frame
    別のホストのディスプレイ "remote:0.0" に popup させる場合:
    gnuclient -batch -eval '(gnus-other-frame nil "remote:0.0")'
    どちらの例も -batch オプションを使っていますが、これは余計な frame が生成されないようにするためです。しかしこれを使うと -display オプションが無視されてしまうので、後の例では `gnus-other-frame' の第二引数でディスプレイを指定しています。

    なお、FSF Emacs 用の新しい gnuserv は以下の場所から入手できま す。

    http://meltin.net/hacks/emacs/src/gnuserv-3.12.6.tar.gz
    それから、以下は Emacs の実行時に cl を load しないようにするパッ チです。
    ftp://ftp.jpl.org/pub/elisp/gnuserv-3.12.6-no-cl.patch
  • ○ POP before SMTP

    ISP の SMTP サーバーに接続してメールを送信する場合に、それよ り前の一定時間内に同じ ISP の POP サーバーに接続して認証を行なっ ておかなければならないことがあります。要はメールを送信する前に 新着メールのチェックまたは取り込みを行なえば良いのですが、とも するとそれを忘れてしまって送信に失敗することがあるでしょう。

    従来の `smtpmail-send-it' の代わりに `message-smtpmail-send-it' を使って下さい。
    (setq message-send-mail-function 'message-smtpmail-send-it)
          
    そして次の hook を設定します。
    (add-hook 'message-send-mail-hook 'mail-source-touch-pop)
          
    この `mail-source-touch-pop' という関数は `mail-sources' に設定 されているすべての POP サーバーに、単に接続をオープンしてすぐに 閉じるという動作を行ないます。`mail-sources' に複数の POP サーバー (同じサーバーでアカウントが違う場合も含む) を設定しているが、メー ルの送信前に接続するのは一つだけで良い場合には、その source を以 下のように設定して下さい (`mail-sources' とは括弧の深さが違うこ とにご注意)。
    (setq mail-source-primary-source
          '(pop :server "my.pop.server"
    	    :user "user-name" :password "secret"))
          
    さて、この例のように source にパスワードも含めておくと POP サー バーに接続するときにいちいち入力を要求されなくて楽なのです が、~/.gnus.el ファイルなどに生のパスワードを書きた くない場合は、(X)Emacs の起動時に入力したものに簡単な暗号をかけ て持つようにする、以下のような方法もあります。これ は ~/.gnus.el ではなくて ~/.emacs ファ イル に書いた方が良いです。
    (let* ((pop-server "my.pop.server")
           (pop-user "user-name")
           (pop-passwd (read-passwd "POP password for %s@%s: "
    				pop-user pop-server)))
      (if (featurep 'xemacs)
          (progn
    	(require 'efs)
    	(efs-set-passwd pop-server pop-user pop-passwd)
    	(setq pop3-read-passwd
    	      `(lambda (prompt)
    		 (efs-get-passwd ,pop-server ,pop-user))))
        (require 'ange-ftp)
        (ange-ftp-set-passwd pop-server pop-user pop-passwd)
        (setq pop3-read-passwd
    	  `(lambda (prompt)
    	     (ange-ftp-get-passwd ,pop-server ,pop-user)))))
          
  • ○ いろいろな色

    最近の XEmacs では、うまくいかないようです。興味がある人は 旧版 を参照して下さい。

  • ○ 不揃いな summary 行

    Summary バッファに表示される日本語を含む行と ascii だけの行が 不揃いになる場合があります。

       r  [   5: 無料プレゼント             ] 未承諾広告※
       r  [  41: Robert Morelli      ] Some questions about 21.4.8
          
    対策は次の通りです。
    (setq gnus-use-correct-string-widths t)
          
    これは Gnus の版によっては XEmacs でだけデフォルトで t になって いるので、まずは値がどうなっているか確認して下さい。なお、この値 を変更したときは、以下の式を eval (*scratch* バッファにコピーし て、行末で C-j をタイプ) する必要があるかもしれません。
    (gnus-update-format-specifications t)
          
  • ○ ヘッダを FLIM でエンコードする

    おそらく v0.3 以上の No Gnus を使っているならば、この項は無意 味です。それ以前の Gnus では、ヘッダに長い日本語が書かれていた 場合に、あまり美しいエンコードを行なってくれません。これは Gnus に付属している rfc2047.el のエンコーダに代わって、FLIM を 使ってエンコードする方法です。

    2004年05月10日改定:
    エンコーディングの指定が "=?iso-2022-jp?b?..." の "b" のように小 文字だった場合にデコードしてくれない邪悪なメイラーがあるようなの で、強制的に大文字を使うようにしました (cf. 土屋さんの記事)。
    ;; Use eword-encode to encode message header in Gnus.
    (eval-after-load "mail-parse"
      '(progn
         (autoload 'mime-encode-header-in-buffer "eword-encode" nil t)
         (defalias 'mail-encode-encoded-word-buffer
           (lambda nil
    	 (mime-encode-header-in-buffer t)))
    ;;     (defadvice eword-encode-text (after downcase-charset activate)
    ;;       "Convert `charset' into lower case and `encoding' into upper case."
    ;;       (require 'eword-decode)
    ;;       (if (and ad-return-value
    ;;		(string-match eword-encoded-word-regexp
    ;;			      ad-return-value))
    ;;	   (setq ad-return-value
    ;;		 (concat
    ;;		  (downcase (substring ad-return-value
    ;;				       0 (match-beginning 3)))
    ;;		  (upcase (substring ad-return-value
    ;;				     (match-beginning 3)
    ;;				     (match-beginning 4)))
    ;;		  (substring ad-return-value
    ;;			     (match-beginning 4))))))
         ))
          
    Gnus のエンコーダに戻すには、以下のコメントを外して eval して下 さい。
    ;;(defalias 'mail-encode-encoded-word-buffer 'rfc2047-encode-message-header)
          
  • ○ cl が load されないようにする

    この項は用が無くなりました。 旧版はこちら

  • ○ 正しく digest フォワードができるようにする

    複数の記事にマークを付けて一度にまとめてフォワードする場合、 または gnus-uu-digest-(mail|post)-forward コマンド (キーは SOm か SOp) を使ってフォワードする場合に、第一パートに日本語が含ま れているとエンコードされずに出て行ってしまうため、相手は読むこ とができません。以下はこの問題を解決するための advice です (ding で言ったんだけど相手にしてもらえなかったの ;_;)。

    (defadvice gnus-uu-digest-mail-forward
      (after simplify-summarized-topics-part activate)
      "Simplify summarized topics part."
      (if (re-search-forward (concat "
    \\(" (regexp-quote mail-header-separator) "\\)
    
    \\(<#multipart type=digest>\\)
    <#part type=message/rfc822>
    Subject: Topics
    
    ") nil t)
          (replace-match "\n\\1\n\\2\n")))
          
  • ○ フォワードする記事ヘッダの整形

    メッセージをフォワードする際に Gnus はデフォルトで元記事のヘッ ダに含まれている encoded word をデコードしてくれるのですが、 ascii と日本語が混在していると変なところで折り返されて見苦しく なることがあります。これは encoded word に改行の制御機能が無い MIME の宿命で、しかも Gnus のユーザ/開発者には英語しか使わない 人が多いので本体で対策するのは諦め、代わりに以下の advice で整 形するようにしてみました。

    (defadvice mime-to-mml (after unfold-encoded-headers activate)
      "Unfold encoded headers."
      (save-excursion
        (save-restriction
          (message-narrow-to-head)
          (goto-char (point-max))
          (let (end start prev)
    	(while (not (bobp))
    	  (setq end (point-marker))
    	  (while (progn
    		   (forward-line -1)
    		   (memq (char-after) '(?\t ?\ ))))
    	  (setq start (point))
    	  (if (re-search-forward "[^\000-\377]" end t)
    	      (progn
    		(insert-before-markers
    		 (mapconcat
    		  'identity
    		  (delete "" (split-string
    			      (prog1
    				  (buffer-substring start end)
    				(delete-region start end))))
    		  " ")
    		 "\n")
    		(goto-char start)
    		(setq prev nil)
    		(while (re-search-forward ", ?" end t)
    		  (if (and prev
    			   (> (current-column) 76))
    		      (progn
    			(delete-region (goto-char (car prev))
    				       (cdr prev))
    			(insert ",\n ")
    			(setq prev nil))
    		    (setq prev (cons (match-beginning 0)
    				     (match-end 0)))))
    		(goto-char (1- end))
    		(if (and prev
    			 (> (current-column) 76))
    		    (progn
    		      (delete-region (goto-char (car prev))
    				     (cdr prev))
    		      (insert ",\n ")))
    		(goto-char start))))))))
          
  • ○ 名前が日本語の添付ファイル

    Gnus で名前が日本語の添付ファイルを送信すると、ファイル名が RFC2231 の勧告に従ってエンコードされます。これは世界中のみんな で決めた正しいやり方です。しかしいまいましいことに、それを無視 して勝手なフォーマットを使っている一団がおり、彼らは Gnus で送っ た添付ファイルの名前を解釈しません。rfc2047-encode-parameter は Gnus が不当な非難を浴びるのを避けるために作ったエンコーダで す。一方 Gnus はこの変則仕様を扱うことができます。これには v0.3 以上の No Gnus を使う必要があります。

    (defalias 'mail-header-encode-parameter 'rfc2047-encode-parameter)
          
  • ○ 名前が日本語の添付ファイル (その2)

    日本語の添付ファイル名が特にエンコードされず、通常のテキスト と同様に iso-2022-jp で送られてくることもあります。そんな場合 に Gnus は生の iso-2022-jp のデータをファイル名として扱うので、 表示された名前は読めないし、ファイルとしてセーブするにも困って しまいます。

    そういうときの対策の一つとして、Gnus に記事をエンコードし直さ せることが有効な場合があります。操作は summary バッファで `e'、 次にarticle バッファで `C-c C-c' です。

    それとは別にもう一つ、以下は Gnus の MIME デコーダに前もって ファイル名をデコードさせてしまうための advice です。

    (defadvice rfc2231-parse-qp-string (after decode-filename activate)
      "Decode `filename' and `name' parameters by `undecided'.
       This advice will do it only when a name contains 7bit characters only."
      (let ((param (or (assq 'filename ad-return-value)
    		   (assq 'name ad-return-value)))
    	name)
        (when (and param
    	       (setq name (cdr param))
    	       (string-match "\\`[\000-\177]+\\'" name))
          (setcdr param (decode-coding-string name 'undecided)))))
          

    この advice を解除するには、M-x ad-unadvise に続いて関数名と して rfc2231-parse-qp-string を指定、再び有効にするにはこの定 義の最後の閉じ括弧の後ろで `C-x C-e' です。

  • ○ charset の指定が無いパートをデコードして表示する

    有沢さんから 2005年2月2日にいただいた情報です。以下のような設 定を行なっておくと、summary バッファで `0 g' などをタイプする と記事の本文を、article バッファにある各パートのボタンの上で `0 i' などをタイプすることによってパートの中身を、それぞれ番号 に応じた coding system でデコードして表示することができます。

    (setq gnus-summary-show-article-charset-alist
          '((0 . undecided)
    	(1 . shift_jis)
    	(2 . iso-2022-7bit)
    	(3 . euc-japan)
    	(4 . utf-8)))
          

    パートが disposition=inline だった場合は、デフォルトではボタ ンが表示されませんが、summary バッファで `M-t' をタイプすれば 現れます。